JR北海道の花咲線「指定席車」試験導入 日本最東端の鉄路「雄大な景色楽しんで」



JR北海道の釧路支社は8月1日から、通常は指定席がない列車しか走っていない根室本線・釧路~根室(花咲線)で、指定席車を連結した列車を試験的に運行する。

花咲線を走る列車。【画像:中村昌寛/写真AC】

指定席車が連結されるのは、釧路8時21分発の根室行き下り普通列車と、根室11時03分発の上り釧路行き快速「はなさき」。下り普通列車は「地球探索鉄道号」という列車名が付けられる。

いずれも2両編成で運行し、2号車海側の一部座席を指定席とする。指定席の設定期間は8月1日~9月30日の61日間。利用に際しては乗車券類のほか指定席券(530円)を追加で購入する必要がある。8月1~20日乗車分は7月20日11時から全国の駅のみどりの窓口や旅行会社などで発売。8月21日以降の乗車分は乗車日1カ月前の10時から発売される。

指定席券は車内では販売されない。花咲線内でみどりの窓口がある駅は、釧路・厚岸・根室の3駅のみ。それ以外の駅にはみどりの窓口がない。無人駅から指定席を利用する場合、あらかじめ必要な切符をみどりの窓口などで購入しておく必要がある。

鉄道駅としては日本最東端の東根室駅。【撮影:草町義和】

花咲線は国内で最も東を通る鉄道路線。終点の根室駅の一つ手前には日本最東端駅の東根室駅がある。門静~厚岸の厚岸湾や厚岸~茶内の別寒辺牛湿原、別当賀~落石の落石海岸など、車窓の見どころも多い。

JR北海道は「この機会にぜひ花咲線の雄大な景色をゆっくりとお楽しみください」をアピールしている。

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