JRグループの7社は12月12日、ダイヤ改正を来年2023年3月18日に実施すると発表した。全体のおもな内容は次の通り。
東海道・山陽新幹線(JR東海・JR西日本)
新型車両「N700S」で運転する列車を増やす。「ビジネスブース」付きのN700Sはあらかじめ時刻表などで案内する。
定期「のぞみ」のうち合計19本で東京~新大阪の所要時間を3分短縮。昼間時間帯で定期「のぞみ」の東京の最大発車間隔を21分から18分に短縮する。
臨時「のぞみ」は東海道・山陽新幹線を直通する臨時「のぞみ」を毎時1本増発。定期「のぞみ」を含め最大毎時7本設定できるダイヤにする。このほか、東海道新幹線では早朝時間帯に臨時「のぞみ」を増発する。
東京~広島ではすべての「のぞみ」が4時間以内の運転に。東京からそのほかの主要駅までの所要時間も短縮する。
上越新幹線(JR東日本)
「とき」「たにがわ」ともに車両をE7系に統一し、E2系は上越新幹線での運転を終了する。これにより大宮~新潟の最高速度が現在の240km/hから275km/hに向上。東京~新潟の最短所要時間はいまより7分短い1時間29分(上りは1時間31分)になる。
北陸新幹線(JR東日本・JR西日本)
上越新幹線の最高速度向上により東京駅から北陸新幹線のおもな駅までの所要時間も短縮される。東京~金沢の最短所要時間は2時間25分(上りは2時間26分)で最大2分の短縮。
九州新幹線(JR九州)
一部時間帯の運転時刻をパターン化。博多駅(下り熊本・鹿児島中央方面)の平日13~20時台の場合、毎時01分発が鹿児島中央行き「さくら」、06分発が熊本行き「つばめ」(14・15・19時台はなし)、24分発が鹿児島中央行きの「みずほ」か「さくら」(13~17時台はなし)、毎時36分発が熊本・鹿児島中央行きの「つばめ」か「さくら」になる。
石北本線(JR北海道)
キハ183系気動車で運転している特急「オホーツク」「大雪」8本すべてをキハ283系気動車に置き換える。指定席2両と自由席1両の3両編成とし、利用状況にあわせて増結する。これにより札幌~網走の所要時間は平均2分・最大5分の短縮に。旭川~網走では平均4分・最大7分の短縮になる。これによりキハ183系はJR北海道の定期列車から姿を消す。
田沢湖線(JR東日本)
盛岡~大釜に新駅「前潟駅」(盛岡市)を開業。近くにある商業施設「イオンモール」の最寄駅になる。
高崎線(JR東日本)
高崎線の特急にE257系リニューアル車を投入する。これにあわせて列車名も変更。「草津」は「草津・四万」に、平日運転の「スワローあかぎ」は「あかぎ」に変更する。
京葉線(JR東日本)
新習志野~海浜幕張に新駅「幕張豊砂駅」(千葉市)を開業。田沢湖線の前潟駅と同様、近くにある商業施設「イオンモール」の最寄駅になる。
東海道本線・高山本線(JR東海・JR西日本)
特急「ひだ」の全定期列車に新型の特急型ハイブリッド気動車「HC85系」を投入する。これによりキハ85系特急型気動車は「ひだ」定期列車の運用から離脱する。「ひだ5号」「ひだ25号」は停車駅を見直し、高山への所要時間をいまより10分短縮する。大阪~高山は4時間16分、名古屋~高山は2時間35分。
東海道本線・大阪環状線・阪和線・おおさか東線(JR西日本)
東海道本線貨物支線(梅田貨物線)・新大阪~西九条に大阪駅の地下ホーム「大阪駅(うめきたエリア)」を新設。同線経由の特急「はるか」「くろしお」が停車する。また、現在は新大阪発着のおおさか東線の列車も大阪(うめきた)発着に変更。同線の直通快速は新たにJR淡路駅に停車する。
東海道本線・山陽本線(JR西日本)
網干~野洲の新快速列車で実施している有料座席サービス「Aシート」を設けた編成を新たに2編成投入。運転本数を毎日6往復とし、いまより4往復増やす。
奈良線(JR西日本)
複線区間が京都~城陽と山城多賀~玉水に拡大するのに伴い、京都~奈良の昼間の所要時間を最大5分短縮。同区間の平均所要時間は上下とも44分になり、下り1分の短縮。上りは5分の短縮になる、これにより遅延時の影響も縮小する。朝通勤時間帯に京都~宇治の列車を1往復増やし、宇治~城陽の列車も2往復増発する。
岡山~四国方面(JR西日本・JR四国)
岡山駅での山陽新幹線と四国方面の特急の接続を改善。東京~高松は最大で18分短縮し、平均所要時間は6分短縮の4時間24分になる。新大阪~高松は最大16分短縮して平均所要時間は4分短縮の1時間55分。新大阪~松山も最大16分の短縮で平均所要時間は3分短縮の3時間43分になる。
貨物列車(JR貨物)
積み合わせ貨物を中心に輸送サービスを拡充。東京貨物ターミナル~吹田貨物ターミナルなど4本のブロックトレインで各列車ともコンテナ5個分(12ft換算)の輸送力増強を図る。
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