広島電鉄「P3」ラッピング電車が全面リニューアル 初のCFで費用調達



広島電鉄は10月25日、「P3 HIROSHIMA」ラッピング電車を全面的にリニューアルすると発表した。リニューアルにかかる費用は11月1日から始めるクラウドファンディング(CF)で調達する。同社がCFを実施するのはこれが初めてという。

「P3 HIROSHIMA」ラッピング電車(広島カープ)のリニューアル後のイメージ。【画像:広島電鉄】

広島電鉄が公表したイメージによると、ラッピング電車は3車体連節・超低床式の5100形電車で3編成。広島県に本拠地を置く広島交響楽団・サンフレッチェ広島・広島東洋カーブの3団体をイメージした装飾を車体全体に施す。3団体を連想させる色をベースとし、「P3 HIROSHIMA」などのロゴも掲出する。

まずサンフレッチェ広島車が来年2023年2月から運行開始。続いて3月から広島カープ車の運行が始まる。広島交響楽団車は4月から運行開始の予定だ。

「P3 HIROSHIMA」ラッピング電車(広島交響楽団)のリニューアル後のイメージ。【画像:広島電鉄】
「P3 HIROSHIMA」ラッピング電車(サンフレッチェ広島)のリニューアル後のイメージ。【画像:広島電鉄】

CFの実施期間は今年2022年11月1日~12月23日の計53日間。目標金額は2660万円だが目標額に達しなくても実施する「ALL in 方式」で行う。返礼品は広島カーブやサンフレッチェ広島のユニホームなどのほか、広島電鉄の運転士・車掌名札入れ、ラッピング電車披露式の出席権利、ラッピング電車の車内に流れる応援メッセージの吹き込み権利などもある。

「P3 HIROSHIMA」は広島県を本拠としている広島交響楽団・広島東洋カープ・サンフレッチェ広島の3団体による地域活性化プロジェクト。広島電鉄は2012年度からプロジェクトをPRするラッピング電車を運行している。これまでは部分的なラッピングだったが、今回のリニューアルを機に車体全体を装飾するフルラッピングに変わる。

《関連記事》
広島市中心部の公共交通「共同経営」認可 路面電車・バスの均一運賃エリアを拡大統合
斉藤国交相「のぞみ広島通過の可能性」に言及した過去 当時のJRの反応は?