大阪メトロ御堂筋線の終電延長実験が中止 新型コロナウイルスで深夜の利用者減少?



国土交通省は2月20日、大阪市高速電気軌道(大阪メトロ)御堂筋線で2月21日に実施する予定だった終電延長の実証実験を中止すると発表した。深夜の利用者が急激に減少しているため。

大阪メトロ御堂筋線の列車。【撮影:草町義和】

実証実験は2016年8月に策定された「明日の日本を支える観光ビジョン」に基づき、国交省が計画。「訪日外国人旅行者の受け入れ拡大や消費促進を図るためには、夜間(ナイトタイム)を有効活用し、新たな消費機会の創出やナイトライフの満足度向上に繋げることが重要」として、終電を所定ダイヤより2時間延長する実証実験を1月24日に実施した。

続いて2月21日に実施する計画だったが、「本年2月以降の御堂筋線の深夜帯の利用客数が顕著に減少している」などとして中止を決めた。国交省の総合政策局は取材に対し「新型コロナウイルス感染症の影響なのかなとは思うが、減少した理由の正確なところは分からない。まだ分析ができていない」と話した。

新型コロナウイルス感染症が拡大している状況を受け、各地の鉄道でもイベントを中止するなどの対応をとっているところが増えている。近畿日本鉄道(近鉄)は新型車両の80000系特急型電車「ひのとり」の試乗会について、2月22~24・29日と3月1・7・8日の実施分の延期を決めた。