相鉄と相鉄バスの2社は6月21日、忘れ物の取り扱いを7月1日から変更すると発表した。忘れ物のうち傘の保管期間を短縮。忘れ物を扱う施設の運営体制も変える。
傘の保管期間は現在1カ月だが、7月1日の預かり分からは2週間に短縮する。期間が過ぎた傘は横浜市のリサイクルショップ運営会社「ワットマン」に売却。同社の国内外の販売網を使ってリユース、リサイクルする。
忘れ物をした日の翌日以降の問い合わせに対応している「二俣川駅お忘れ物センター」は、7月1日から「相鉄お忘れ物センター」に改称。各駅や電車内、バスの忘れ物の取り扱いを同センターに集約する。
センターの営業時間は現在6時30分から23時(水曜日は20時)だが、7月1日からは11時から20時(水曜日は18時)に短縮。問い合わせ可能時間もいまより1時間遅い翌日14時からに変わる。
2社によると、昨年度2021年度の忘れ物件数は6万672件。1日平均で約166件の忘れ物があった。コロナ禍前の2019年度に比べ約2万3000件の減少だが、2020年度に比べ約4000件の増加。直近の2022年4・5月と2020年の同月比較では倍以上の増加となった。
2社はコロナ禍で減少した電車・バスの利用が社会経済活動の回復で増加に転じたためではないかとしている。忘れ物の返還数は1万9640件。返還率は32.4%で2020年度より1.1%上昇した。
忘れ物の上位5位は1位:傘、2位:現金、3位:袋・封筒類、4位:カードケース類、5位:カバン類。珍しいものとしてはゴルフバッグやマネキン、住民基本台帳カードなどがあった。
傘は1万3643件(1日平均37本)で全体の2割以上を占め、2020年度に比べ2.7%の増加。とくに6月以降は傘の忘れ物が増加傾向にあるという。一方で傘の返還率は22.5%で全体の返還率より10%低く、保管場所の不足も深刻化している。このため2社は保管期間を見直すとともに、リユース・リサイクルの強化を図ることにしたという。
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