近鉄結崎駅「新駅舎」6月5日から 「WE銀河」川西さんデザイン、従来通り地上駅に



近鉄橿原線の結崎駅(奈良県川西町)で6月5日の始発から新しい駅舎の使用が始まる。川西町による同駅周辺地区の都市再生計画の一環。

川西町が「YouTube」で公開している結崎駅周辺整備事業の完成イメージ。手前に駅前広場とロータリーが見える。新駅舎は中央奥の白い部分に配置される。【画像:川西町】

現在の結崎駅は相対式ホーム2面2線で、2番線ホーム側(西側)の南寄りに地上駅舎を配置。駅舎・2番線ホームと1番線ホームは構内踏切で結ばれている。新駅舎も地上駅舎で2番線ホーム側だが北寄りに配置した。このため構内踏切は存続するが、将来的には1番線ホーム側(東側)にも改札口を設ける計画だ。

新駅舎の前には駅前広場が整備され、3月から使用開始済み。交通結節機能を持つロータリーと佐々木塚古墳を取り込んだ公園で構成され、イベント開催にも対応している。

新駅舎や駅前広場の基本計画は、川西町出身でJR西日本「WEST EXPRESS(ウエストエクスプレス)銀河」のデザインなどを手がけた川西康之さん(イチバンセン代表)が担当。住民対話集会を開催するなどして計画を取りまとめた。橋上駅舎ではなく近年では珍しい地上駅舎を採用したのも、住民の意見を反映したものだ。

川西町出身の川西さん(手前)と「ウエストエクスプレス銀河」(奥)。【撮影:草町義和】

川西町の担当者によると、当初は橋上駅舎での整備も検討したが「橋上駅舎だと上下の移動が発生し、バリアフリーの面やエレベーターの輸送力に課題が残る。整備や維持のコストも高い。地上駅舎は平面移動でバリアフリーを実現できる」などとし、地上駅舎での整備を決めたという。

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