JR四国と伊予銀行は3月16日、予讃線・内子線の特急列車を活用した貨客混載の実証実験を行うと発表した。3月25日から始める。
宇和島産の養殖マグロを加工・梱包のうえ、愛媛県内の宇和島市から松山市まで輸送する。宇和島プロジェクト(発荷主)とホテル椿館(着荷主)が実験に協力。宇和島駅から松山駅までは特急「宇和海10号」(宇和島9時55分→松山11時20分)の自由席と乗務員室を活用して輸送し、それ以外の区間の輸送はヤマト運輸が行う。
この実証実験は伊予銀行がJR四国・ヤマト運輸に提案し、企画されたもの。JR四国と伊予銀行の2社は実証実験の目的として「鉄道の定時性、速達性を活かした新たな価値の創出」「環境負荷の小さい鉄道による荷物輸送の取組み(モーダルシフト)の推進」「県内生産者と消費者を繋ぐことによる地域活性化への取組み」を挙げている。
2社は実証実験の実施・検証を踏まえ、県をまたいだ物流網の構築についても検討を行うとしている。
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