東武竹ノ塚駅「全線高架化」来年3月20日に 事故発生から17年で踏切解消へ



東武鉄道は12月22日、東京都足立区が実施している伊勢崎線(東武スカイツリーライン)竹ノ塚駅付近の連続立体交差事業(連立事業)について、来年2022年3月20日にすべての線路が高架化されると発表した。

竹ノ塚駅の新しい高架ホーム。【画像:東武鉄道】

この連立事業は、東武スカイツリーライン・西新井~竹ノ塚~谷塚間4.6kmのうち、竹ノ塚駅とその前後の約1.7kmを高架化するもの。急行線は下り線が2016年5月に高架化され、上り線も2020年9月に高架化されている。残る上下緩行線と東京メトロ日比谷線車庫の入出庫線は、2022年3月19日深夜に切替工事を実施。3月20日の始発列車から高架線での運転が始まる予定だ。

高架化完了後の竹ノ塚駅付近の横断面図。【画像:東武鉄道】

この切替工事に伴い、3月19日の22時40分頃から終電までは北千住~草加間で緩行線の列車が上下とも運休。急行線の列車は通常通り運転される。運休区間ではバス振替輸送が実施される計画で、詳細は1月下旬に発表される。

これにより線路の高架化はすべて完了し、竹ノ塚駅の緩行線ホームも高架化。同駅の南北にある2カ所の踏切が解消される。その後は踏切設備の撤去工事などが行われ、連立事業全体が完了するのは2023年度末の予定だ。

竹ノ塚駅付近の縦断面図。2005年の踏切事故が発生した第37号踏切が解消される。【画像:東武鉄道】

解消される踏切のうち竹ノ塚駅南側の伊勢崎線第37号踏切では2005年3月15日、歩行者4人が死傷する事故が発生。これを機に高架化による踏切解消の機運が高まり、2011年の都市計画決定と事業認可を経て2012年から事業に着手していた。事故発生から17年で踏切が解消される。

《関連記事》
東武竹ノ塚駅「高架化」工事のいま 急行線もうすぐ完成、残る緩行線はいつ?
東武竹ノ塚駅「高架化」ホームドア設置工事が延期に 一部の部品「世界的に不足」影響