長崎の7社局、西鉄ICカード「ニモカ」導入 長崎スマートカードからの移行進む



西日本鉄道(西鉄)の交通系ICカード「nimoca」(ニモカ)を運用するニモカ社は1月31日、長崎県内の公共交通7社局がニモカを導入すると発表した。

ニモカを導入する長崎電軌。【撮影:草町義和】

まず3月1日に第三セクター鉄道の松浦鉄道が導入。長崎市内の路面電車を運営する長崎電軌軌道(長崎電軌)は3月22日に導入する。バス事業者は3月中に九州急行バスがニモカを導入。6月には長崎県交通局(長崎県営バス)・長崎県央バス・西肥自動車(西肥バス)・させぼバスの4社局が導入する計画だ。

長崎オリジナルデザインのニモカカード「nagasaki nimoca」(ナガサキ・ニモカ)も、各社局のサービス開始時期にあわせて発売される。発売額は2000円(デポジット500円含む)。

ニモカは西鉄が展開している、全国相互利用サービス対応の交通系ICカード。西鉄の鉄道やバスのほか、北海道の函館市電や函館バス、九州の熊本市電なども導入している。

長崎エリアのICカードは2002年から「長崎スマートカード」の運用が始まり、長崎電軌・松浦鉄道・長崎県営バス・長崎県央バス・長崎自動車(長崎バス)・さいかい交通・させぼバス・西肥バス・島原鉄道(バスのみ)の9社局が導入していた。

施設の更新期を迎えたのを機に、このうち6社局は長崎スマートカードからニモカへ移行することに。長崎バスと同社グループのさいかい交通は独自の新しいICカードを導入することにし、昨年2019年に新ICカード「エヌタスTカード」を導入した。

残る島原鉄道は当初ニモカを導入する方針だったが、2017年に長崎バス傘下に入ったのを機に撤回。長崎スマートカードの廃止にあわせてICカードの取り扱い自体を終了する見込みだ。