山陽新幹線「帆坂保守基地」10月から運用 14カ所目の新基地の利点は?



山陽新幹線の帆坂保守基地。【画像:JR西日本】

JR西日本は9月27日、山陽新幹線の相生~岡山間に整備した帆坂保守基地(兵庫県赤穂市)について、10月1日に運用を開始すると発表した。

帆坂保守基地は姫路保守基地~岡山保守基地間のほぼ中間で、姫路保守基地から38km、岡山保守基地からは44kmの地点に整備された。用地面積は約2万3900平方mで、留置線の総延長は約1600m。移動式門型クレーンやバラスト積込設備、保守用車の検修庫と給油設備が設けられた。

山陽新幹線の保守基地の位置。【画像:JR西日本】

山陽新幹線の保守基地は帆坂保守基地の新設で14カ所に。保守基地が増えることで保守基地から保守作業の現場までの距離と移動時間が短縮される。JR西日本によると、移動時間の短縮で作業時間をいまより最大3倍(約60分→約180分)確保でき、大型保守用車による効率的な保守作業が可能になるという。

JR西日本はこのほか、保守基地が自然災害等発生時の点検・復旧のための拠点となり、早期運転再開が可能になることや、逸脱防止ガードを計画的に敷設できるようになり、地震発生時の減災対策が推進されること、大型保守用車の活用で作業従事者の労働負荷の軽減が図られるとしている。

《関連記事》
山陽新幹線「貨客混載」JR西日本と福山通運が検討
JR西日本「減便」ダイヤ改正、10月2日に 21線区で127本