東海道・山陽新幹線「のぞみ」にリモートワーク車 「2倍Wi-Fi」「会議室」も



東海道・山陽新幹線で運用されているN700Sの車内(普通車)。【画像:マイペイ/写真AC】

JR東海とJR西日本は8月26日、東海道・山陽新幹線「のぞみ」にリモートワーク向けの車両を試行的に設定すると発表した。通信容量を2倍にした無料Wi-Fiサービスの導入や会議室の試験的な整備も行う。

10月1日から、16両編成の「のぞみ」の7号車(普通車指定席)を「車内でパソコン等を使って気兼ねなく仕事をしたい」人向けの車両「S Work車両」として設定。座席で携帯電話やウェブ会議などを利用することができる。東海道新幹線区間のN700Sの「S Work車両」では、USB充電器や小型マウスなどのビジネスツールを無料で貸し出す。

「S Work車両」はネット予約サービス「EXサービス」(エクスプレス予約・スマートEX)の専用商品として販売され、9月1日から予約を受け付ける。料金はEXサービスで予約する場合の普通車指定席と同額だ。

N700Sの7号車と8号車(グリーン車)には10月以降、従来の「Shinkansen Free Wi-Fi」に加え、新しい無料Wi-Fiサービス「S Wi-Fi for Biz」を順次導入する。通信容量は従来の約2倍で、接続時間は無制限。専用のポータルサイトで各種デジタルコンテンツや降車駅に応じた情報も提供する。

喫煙室を改造した会議室のイメージ。【画像:JR東海】

このほか、JR東海は来年2022年春以降、N700Sの一部の編成に会議室を試験的に整備するとしている。7・8号車間のデッキ部にある喫煙室を「ビジネスブース」として改造し、短時間の打ち合わせなどで利用できるようにする。これに伴い、東海道・山陽新幹線(16両編成)では2022年春をめどに7・8号車間の喫煙室を終了する予定だ。

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