東京メトロ「同期リラクタンスモーター」実証試験に成功 鉄道用は世界初



同期リラクタンスモーターを搭載して試験走行した13000系。【画像:東京メトロ】

東京メトロは6月24日、鉄道用の「同期リラクタンスモーター」(SynRM)の実証試験に成功したと発表した。三菱電機と共同で開発。SynRMを搭載した鉄道車両が営業線を走ったのは世界初という。

東京メトロによると、実証試験は3月24日から4月14日にかけ実施。13000系電車2両(1編成7両中の2両)にSynRM(定格出力250kW、重さ562kg)を搭載し、夜間に日比谷線内での走行試験を行った。その結果、すべての試験条件下で安定したモーター制御ができることや、想定通りの省エネ効果があることなどを確認した。

SynRMは、回転子鉄心内の磁気抵抗差によって生じる磁極との相互作用で発生する「リラクタンストルク」で駆動するモーター。誘導モーターに比べ回転子の発熱損失が小さく、効率や質量特性に優れるという。

東京メトロは今後、本格的な運用に向けた消費電力量のさらなる評価など、長期にわたる評価試験を実施する予定としている。

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