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行徳分室から出庫する青い帯の東西線05系(右)。左奥には日比谷線から引退したシルバー帯の03系が見える。【撮影:草町義和】

千葉県市川市内には東京地下鉄(東京メトロ)東西線の車両基地のひとつ、深川検車区行徳分室がある。ここに出入りしている車両はもちろん東西線用の電車で、青い帯を巻いた05系や07系、15000系。東西線に乗り入れているJR東日本E231系800番台電車などの姿も見える。

しかし、近年はシルバーの帯をまとった日比谷線用の03系電車も留置されている。「再就職先」の地方私鉄に譲渡するためだ。

03系は1988年、日比谷線の車両としてデビュー。最終的に337両が製造されたが、2010年代に入ると老朽化やホームドア設置計画の進展などから新型車両の導入が考えられるようになり、2017年に13000系電車が登場。これに伴い03系は順次引退した。

一部の車両は地方私鉄に譲渡されることに。まず熊本電気鉄道(熊本電鉄)が譲り受け、昨年2019年4月から2両編成1本が運転を開始した。今年2020年1月には、北陸鉄道(石川県)向けの03系2両が現地に搬入されている。

東京メトロから各地方私鉄への03系の搬出は、道路を走るトレーラーを使って車両を運ぶ「陸送」と、貨物列車扱いで車両を運ぶ「甲種輸送」を組み合わせて行われている。まず03系を行徳分室に運び込み、ここから陸送で武蔵野線の越谷貨物ターミナル駅 (埼玉県越谷市) に搬入。甲種輸送で各方面に運んでいる。

昨年2019年3月、千葉県道179号船橋行徳線の妙典橋が開通。この橋は江戸川と行徳分室の構内をまたぐ格好となっており、構内の様子を上から見ることができるようになった。運が良ければ、03系の車体を台車から外してトレーラーに載せ替える作業も見ることができる。

今年2020年2月には、長野電鉄向けと見られる03系6両の甲種輸送列車が運転される計画。越谷貨物ターミナル駅を2月1日の14時40分頃に発車し、武蔵野線や中央本線、篠ノ井線を走行。翌2月2日の14時30分頃には北長野駅に到着する見込みだ。

トレーラーに載せられた03系。【撮影:草町義和】
妙典橋の開通で上から見られるようになった行徳分室。【撮影:草町義和】
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