東京メトロ「17000系」まもなく搬入 有楽町線・副都心線の新型車両



東京地下鉄(東京メトロ)の新型車両「17000系」の最初の編成が、このほどほぼ完成したことが分かった。1月19日にも東京メトロの車両基地に到着する見込みだ。

東京メトロ17000系のイメージ。【画像:東京メトロ】

17000系の最初の編成は、製造メーカーの日立製作所笠戸事業所(山口県下松市)から東京まで、機関車がけん引する貨物列車扱い(甲種輸送)で運ばれる。

現在の計画によると、笠戸事業所の近くにある山陽本線の下松駅を1月17日の13時30分頃に発車。翌18日の10時20分頃に東海道本線の名古屋駅を通過し、1月19日未明の2時20分頃には常磐線の綾瀬駅に到着の見込みだ。その後は東京メトロ千代田線の車両基地にいったん入ってから有楽町線の車両基地に運ばれるとみられる。ただし、甲種輸送は運転日や時刻が大幅に変更されることも多い。

17000系は有楽町線・副都心線用として開発された、東京メトロの新型通勤電車。両線では現在、他社線から乗り入れている車両のほか、東京メトロが保有する通勤電車の7000系と10000系の2種類が運行されているが、17000系は老朽化した7000系の置き換えを目的に開発された。

車両の床面を低くしてホームとの段差を小さくしたほか、脱線した場合に自動で列車を停止させる脱線検知装置を搭載。走行中に総合指令所などから車両の機器の状態を監視するシステムも導入した。車体は両線で現在運用されている通勤電車の7000系や10000系をベースにしたデザインでまとめている。

現在の計画では、2020年度の下半期に10両編成1本が営業運転を開始し、2022年度までに180両(10両編成6本と8両編成15本)が導入される予定だ。