JR九州「キハ66・67系」引退 「転換クロス」気動車、車両部品など販売



JR九州は5月28日、キハ66・67系気動車が6月30日限りで引退すると発表した。デビューから46年の歴史に幕を閉じる。同社はこれに伴い、記念切符の発売やキハ66・67系の部品の販売などを行う。

JR九州のキハ66・67系。【撮影:草町義和】

記念切符「キハ66.67形引退記念乗車券」は、キハ66・67系をデザインした記念乗車券2枚と台紙をセットにしたもの。発売額は2000円。6月14日10時から7月13日まで諫早・長崎・早岐・佐世保の各駅で発売するほか、通信販売も行う。

また、「キハ66.67形引退記念乗車券」とキハ66・67系で実際に使われていた座席番号プレート・つり革、キハ66・67系の映像を収録したUSBメモリなどをセットにした「パッケージングBOX」(1万5000円)も30セット限定の受注生産で発売される。7月13日24時まで、申し込み用の特設ウェブフォームで受け付ける。これ以外にも6月17日の14時以降、ネットショップ「九州の旅とお取り寄せ」でキハ66・67系の車両部品を販売する予定だ。

記念切符のイメージ。【画像:JR九州】

ツイッターを活用した投稿キャンペーンも6月13日まで実施。ハッシュタグ「#キハ6667おもいで投稿」(「キハ6667は半角)を付けてツイートする。写真のみやメッセージのみの投稿も可能。ツイートの内容(アカウント名含む)はキハ66・67系の車内や諫早・長崎・早岐・佐世保の4駅で掲出するなどして活用するという。

キハ66・67系は1974~1975年に30両(2両編成15本)が製造された国鉄気動車。山陽新幹線の岡山~博多間が延伸開業した1975年3月、新幹線に連絡する在来線のサービス改善を目的に九州筑豊エリアの国鉄線に導入された。

普通列車用の気動車だが、車内座席はドア付近のロングシートを除いて転換クロスシートを採用。ボックスシートを備えたキハ58系急行型気動車よりサービス水準が高く、普通列車のほか急行列車でも運用された。

のちに長崎エリアに移ったが、老朽化に伴う新型車両への更新で数を減らし、今年2021年6月限りで引退することが決まった。

《関連記事》
JR九州のキハ66・67系4両が8月5日ラストラン 転換クロスシートの気動車、残り16両に
肥前山口駅が「江北駅」に改称 109年ぶり2度目、長崎新幹線の開業と同時 JR九州