「ウエストエクスプレス銀河」山陽方面の試運転を報道公開 営業の「予行演習」も



山陽方面での試運転が実施された「ウエストエクスプレス銀河」の先頭部と車内。【撮影:鉄道プレスネット編集部】

JR西日本は12月5日、長距離列車「WEST EXPRESS(ウエストエクスプレス)銀河」の山陽方面での営業運行に先立ち、試運転を実施。その様子を報道関係者に公開した。中国新聞や神戸新聞などが報じた。

「ウエストエクスプレス銀河」は9月から11月まで、関西地区の京都・大阪と山陰地区の出雲市を結ぶ夜行特急として運転された。12月12日からは運行区間を変え、山陽方面の大阪~下関間を結ぶ昼行特急として、来年2021年3月11日まで運転される計画だ。

試運転列車は1週間後の営業運転と同じダイヤの7時19分に大阪駅を発車。車両は国鉄時代に製造された普通列車用の117系電車を「ウエストエクスプレス銀河」の専用車両として改造したもの。グリーン車と普通車で構成される6両編成だが、個室や寝台風の座席、フリースペースも設けられている。

フリースペース「遊星」のテーブル上には新型コロナウイルス対策として、1月の報道公開時にはなかったアクリル板を設置。車内の各所に消毒剤も設置された。この試運転は営業運転の「予行演習」の位置づけのため、朝食や昼食の時間には食事を提供し、46分の長時間停車となる福山駅でも特産品の販売などが行われた。

「ウエストエクスプレス銀河」は列車の種別上は特急だが、大阪~下関間の所要時間は約12時間で、ゆっくりとした旅を楽しめるようにしている。

当初は一般の臨時列車として運行される計画だったが、9月から運行では到着先のホテル・旅館をセットにしたツアー形式での販売に変更されている。また、新型コロナウイルス対策として、実際に乗車できる人数を定員の6割程度(約60人)で抑えた。この方式での販売は山陽方面での運転でも継続される。12月と来年2021年1月分の予約倍率は約8倍という。