関西の大手私鉄などは11月27日、今年2020年12月31日深夜から来年2021年1月1日早朝にかけての終夜運転を行わないと発表した。
年末年始の終夜運転を行わないと発表したのは、関西大手私鉄5社のうち南海電気鉄道(南海電鉄)・阪急電鉄・阪神電気鉄道(阪神電鉄)・京阪電気鉄道(京阪電鉄)の4社。南海グループの泉北高速鉄道と阪急グループの能勢電鉄も、終夜運転は実施しない。
南海電鉄は南海本線の難波~羽倉崎間で最終列車をおおむね2時台まで延長。高野線と泉北高速鉄道線は通常の土曜・休日ダイヤで運転する。阪急電鉄の全線(天神橋筋六丁目~淡路間と神戸三宮~新開地間を除く)と能勢電鉄の妙見線・日生線は2時頃まで最終列車を延長する。
阪神電鉄は本線と神戸高速線で行先変更による延長運転と臨時列車の運行を実施。1時45分頃までに運転を終了する。京阪電鉄は全線で終夜運転を行わないほか、最終列車の延長も実施しない。
近畿日本鉄道(近鉄)は例年11月上旬に終夜運転計画を発表しているが、今年2020年は11月27日時点で発表していない。同社は12月上旬頃に発表するとしている。
一方で大阪市高速電気軌道(大阪メトロ)は、年末年始の終夜運転を全線で実施すると発表した。地下鉄は30分間隔、ニュートラムは約20分間隔で運行する計画だ。ただし堺筋線は阪急千里線との相互直通運転は行わない。中央線と近鉄けいはんな線との相互直通運転については12月上旬頃に改めて案内する。また、緊急事態宣言の発令などにより外出自粛要請があった場合は終夜運転を取りやめる場合があるとしている。
新型コロナウイルスの感染者数は今年2020年11月に入ってから急速に増加。厚生労働省の公表資料によると、11月21日に全国の新規陽性者数が過去最多の2508人となり、「第3波」に入ったことが明瞭になっている。大阪府は11月27日から12月11日までの期間、大阪市の北区・中央区の飲食店などを対象に営業時間の短縮を要請しており、夜間の交通需要の縮小が見込まれる。