新潟駅「万代口駅舎」きょう限り完全閉鎖 62年の歴史に幕、高架化工事は最終段階へ



JR東日本の新潟支社は、きょう10月8日をもって、新潟駅の北側(万代側)にある万代口駅舎を完全に閉鎖する。連続立体交差事業(連立事業)による高架化工事の一環。同駅舎は62年の歴史に幕を閉じ、解体工事が本格化する。

新潟駅の万代口駅舎。【画像:山と青空好き/写真AC】

万代口駅舎の商業施設などはすでに閉鎖済み。万代側の改札口や切符売場、化粧室などは10月9日以降、現在の万代口駅舎の東側に移る。旅行センター「びゅうプラザ」や忘れ物センター、鉄道警察隊の詰所などは10月6日以降、順次移転している。

新潟支社が制作した、移転に関する案内図。【画像:JR東日本】

万代口駅舎は、新潟駅が現在地に移転した国鉄時代の1958年に完成。「民衆駅」と呼ばれる方式を採用して建設された。民衆駅は、国鉄と地元企業などが共同で駅舎を建設し、駅舎内に商業施設を設けたもの。1950~1970年代には地方都市の多くの中心駅の駅舎が民衆駅方式で建設された。

この時代に建設された民衆駅の駅舎は、老朽化などによる建替で徐々に数を減らしている。新潟駅の万代口駅舎も、連立事業による在来線ホームの高架化にあわせて解体することが決定。今年2020年に入ってから商業施設が閉鎖され、解体に向けた準備が進んでいた。

在来線ホームの高架化は2018年に一部が暫定的に完成。今後は万代口駅舎の解体とともに、残りの高架化工事が進められる。2021年度中には全面的に高架化される予定。その後、2022年度から2023年度にかけ、バスターミナルの南北一体化や万代口広場の整備が行われる。