大井川鉄道のSL列車「かわね路」9月はもと西武鉄道の電気機関車がけん引



大井川鉄道(静岡県)は9月中の計6日、大井川本線の新金谷~千頭間でEL急行列車「かわね路」を運行する。

もと西武鉄道のE31形。【撮影:草町義和】

運転日は9月5・6・12・19~21日で、運行時刻は往路が新金谷11時52分発→千頭13時09分着、復路が千頭14時55分発→新金谷16時11分着。E31形電気機関車が客車3両をけん引する。乗車には乗車区間の運賃のほか、EL急行料金(大人500円・子供250円が必要。事前の予約が必要だが、運転当日に空席があれば当日券を発売する。

E31形は1986~1987年に4両(E31~E34)が製造された西武鉄道の電気機関車。2010年に引退したが、大井川鉄道が3両(E32~E34)を譲り受けた。まず1両が2017年10月にデビュー。2018年3月までに3両全機が営業運用に入っている。

「かわね路」は通常、蒸気機関車がけん引するSL列車として運行されているが、車両整備の都合などで電気機関車がけん引するEL列車として運行されることもある。現在も新型コロナウイルスの影響や蒸気機関車の車両トラブルなどの影響で、SL列車としては運休中。9月は電気機関車けん引のEL列車として運行することになった。

大井川鉄道が保有する国鉄旧型客車。【撮影:草町義和】

客車自体は昭和末期のころまで国鉄線で走っていた頃の面影を残しており、蒸気機関車けん引時の「かわね路」との違いはほとんどない。大井川鉄道は「SL列車とは違った昭和の雰囲気を創り出します」としている。