瀬戸内の観光型マース「セトワ」9月開始 鉄道・バス・船など予約・決済に一体対応



JR西日本などは9月28日から、瀬戸内エリアで交通手段の検索・予約・決済を一体的に提供する観光型MaaS(マース)「setowa」(セトワ)のサービスを開始する。

スマホによるセトワの利用イメージ。【画像:JR西日本】

セトワの対象エリアは広島県全域と岡山県(倉敷市や岡山市など)、山口県(岩国市など)、愛媛県(松山市・今治市)を中心とする瀬戸内エリア。スマートフォンのアプリやウェブサイトでサービスを提供する。

目的地までの経路検索結果から複数の移動手段の予約サイトやアプリへリンク連携し、スマホなどでそのまま予約、決済できるようにする。経路検索結果を保存することで旅行スケジュールを作成できるほか、スクリーンショット機能を使ってスケジュールを共有することもできるという。

鉄道はJR西日本インターネット予約サービス 「e5489」や東海道・山陽新幹線のネット予約・チケットレス乗車サービス「エクスプレス予約」「スマートEX」と連携。タクシー(電脳交通など)やレンタカー(JR西日本レンタカー&リース)、レンタサイクル(しまなみジャパンなど)、宿泊施設(日本旅行)、駅弁(JR西日本フードサービスネット)などの各種サービスとも連携する。

また、エリア内のJR線(普通列車の普通車自由席)や私鉄、路線バス、船舶、ロープウェイなどが利用できる周遊パスや、高速観光船「SEA SPICA(シースピカ)」などを利用できる旅行商品も、セトワで予約、決済できるようにする。

マースは情報通信技術を活用して、自家用車を除いた移動サービスを一体的に提供するサービス。専用のウェブサイトやスマホアプリでサービスを提供し、出発地から目的地まで鉄道やタクシー、レンタカー、カーシェア、レンタサイクル、シェアサイクルなど複数の交通手段による乗り継ぎプランを提示し、そのまま各種交通機関を予約、決済できるようにしたサービスといえる。

近年、公共交通機関の利便性向上や活性化策として注目されており、各地で実証実験が行われてきた。セトワは昨年度2019年度に実証実験を実施。今年2020年9月28日からのサービス開始では、実証実験の結果を踏まえて機能の拡充や操作性を改善したという。