西九州新幹線「特急料金」など申請 博多~長崎は460円高く



JR九州は4月27日、西九州新幹線・武雄温泉~長崎間の運賃と特急料金の上限を国土交通大臣に申請した。同社は認可後、隣接駅間などの特定特急料金や在来線特急と西九州新幹線を乗り継ぐ場合の特急料金を届け出る予定。9月23日の開業に備える。

西九新幹線「かもめ」に導入されるN700S。【撮影:草町義和】

認可を受けて届出を行った場合の所定運賃・料金(自由席)の合計額は、武雄温泉~長崎間が3070円。在来線特急「リレーかもめ」と西九州新幹線「かもめ」を乗り継ぐ場合、博多~長崎間は5520円で、現在の特急「かもめ」利用より460円高い。一方、鳥栖~諫早間はいまより90円安い3880円になる。

西九州新幹線の開業前(上)と開業後(下)の運賃・自由席特急料金。【画像:JR九州】

JR九州の申請概要によると、西九州新幹線を利用する場合の普通運賃は諫早~長崎間のみ申請した。この区間の建設キロ(実キロ)は22.1kmだが、営業キロは並行する在来線(長崎本線)と同一(24.9km)とみなし、運賃額を480円とした。武雄温泉~諫早間は実キロ(44.7km)がそのまま営業キロになる。武雄温泉~長崎間の全区間の営業キロは69.6km。

特急料金は自由席特急料金の上限額を申請し、すべての区間で1760円を上限とした。ただし隣接駅間と新大村~長崎間は特定特急料金として上限額より安い870円とし、認可後に届け出る予定。指定席利用時は通常期に530円、繁忙期に730円をそれぞれ加算した額に。隣接駅間と新大村~長崎間の指定席特急料金は通常期1790円、繁忙期1990円になる。

乗継時の特急料金も認可後に届け出る予定。西九州新幹線「かもめ」と門司港~博多~武雄温泉間の在来線特急「リレーかもめ」を武雄温泉駅で改札を出ないで乗り継ぐ場合、特急料金は新幹線と在来線の特急料金をそれぞれ1割引して合算した額になる。

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