西日本JRバスが京都市バス「一日券」などで利用可能に 230円の均一運賃区間も拡大



西日本JRバスと京都市交通局は8月12日、京都市中心部と高雄地域を結ぶ路線バスについて、運転区間の延伸や均一運賃区間の拡大、共通利用化などを行うと発表した。来年2021年3月の実施を予定している。

均一運賃区間の拡大エリア(黄枠)。京都市バスは運転区間の延伸(赤)も行う。【画像:西日本JRバス・京都市交通局】

西日本JRバスは、京都駅から高雄地域の山城高雄停留所、栂ノ尾停留所を経由して京北地域の周山停留所までを結ぶ、JRバス高雄京北線を運行。京都市交通局も、四条烏丸~高雄(JRバスの山城高雄停留所と同じ場所)間を結ぶ京都市バス8号系統を運行している。このうち京都市バス8号系統は運転区間を0.9km延伸し、全便を栂ノ尾まで運転する。

高雄(栂ノ尾)から京都駅や四条駅までの運賃は現在、距離によって160~530円と幅があるが、高雄(栂ノ尾)を京都市内の均一運賃区間(230円)に組み入れ、大幅な値下げを図る。均一運賃区間の適用外となるJRバス高雄京北線の栂ノ尾以北も、均一区間の内外で大きな差が生じないよう、運賃の見直しを検討しているという。

均一運賃区間で利用できる「市内中心フリー定期券」は、高雄(栂ノ尾)まで市バスを利用できるように。また、ICカードのイコカ定期券は今年2020年4月から均一運賃区間でのJRバス・市バスの共通利用化を図っており、栂ノ尾以北を除きJRバスも利用できるようになる。

このほか、市バスの「バス一日券」「地下鉄・バス一日(二日)券」も、JRバスとの共通利用化を実施。これまで「一日券」が利用できなかった均一運賃区間内の路線を含め、栂ノ尾以南のすべてのJRバスが利用できるようになる。

西日本JRバスと京都市交通局は、均一運賃区間の拡大などで沿線住民や観光客の利便性が大きく向上するとし、これによりウィズコロナ・アフターコロナを見据え、地元の利用者の分散化を図るとしている。