中国の鉄道2035年までに約20万kmに 人口50万以上の都市すべてに高速鉄道を整備へ



中国の国鉄線を運営する中国国家鉄路集団は8月13日、2035年と2050年の開発目標「新時代交通強国高度鉄道計画概要」を発表した。高速鉄道を含む鉄道ネットワークの整備を推進する。

四川省の成都にある高速鉄道の新津駅。【撮影:草町義和】

中国国家鉄路集団によると、2035年までに鉄道ネットワークを約20万kmまで拡大し、このうち高速鉄道は現在の倍近い約7万kmに拡大することを目指す。

この計画が実現した場合、人口20万人以上の都市が鉄道で結ばれ、50万人以上のすべての都市に高速鉄道が整備される。また、高速鉄道ネットワークによる1・2・3時間圏と高速貨物ネットワークによる1・2・3日圏を構築するという。

中国では2003年、河北省の秦皇島と遼寧省の瀋陽を結ぶ全長約400kmの高速鉄道テスト営業路線が開業。2008年以降、北京~天津間など各地で高速鉄道が整備されるようになり、2011年には全長約1320kmの北京~上海間を結ぶ高速鉄道が開業した。

その後も高速鉄道を中心に鉄道の整備が続いており、高速鉄道の総延長は2016年に約2万kmを達成。今年2020年7月時点の鉄道の総延長は約14万4000kmで、高速鉄道は約3万6000kmに達している。

中国の高速鉄道で運用されている高速車両のCRH380CL形。【撮影:草町義和】