JR東日本の山手線で導入が進む新型の通勤電車「E235系」の最後の編成が完成。12月17日、製造元である総合車両製作所(J-TREC)の新津事業所(新潟市秋葉区)から東京に運び込まれた。
E235系は、山手線でこれまで使われてきた通勤電車E231系500番台に代わる新型車両。E231系500番台からの改造車48両を含む550両(11両編成50本)の導入が計画され、まず2015年に量産先行車として最初の11両が完成し、同年11月30日から営業運転を開始した。
量産先行車は営業開始直後からシステムトラブルに見舞われ、営業運転は2016年3月まで中断したが、2017年からは量産車の導入が進み、このほど最後の編成が完成した。
最後に完成した編成は12月17日、新津駅から電気機関車にけん引され、信越本線と上越線、高崎線、山手線(山手貨物線)などを経由して大崎駅(東京都品川区)へ。各線の沿線では、機関車にけん引されたE235系の姿を撮影しようと大勢の鉄道マニアが詰めかけていた。
山手線のE231系500番台は、E235系が順次導入されたのに伴い大半の編成が運用から離脱しており、同線を走る姿がまもなく見られなくなる見込み。一部の編成は中央・総武線の各駅停車に転用されている。一方、E235系は山手線用に続いて横須賀線・総武快速線用の車両が製造され、2020年度に導入される予定だ。