臨海地下鉄「本格的な調査」鉄道・運輸機構が着手 一部の駅は非開削工法に



鉄道・運輸機構は「都心部・臨海地域地下鉄」(臨海地下鉄)の本格的な調査に着手する。2025年度末にはルートや路盤の構造などの計画を取りまとめ、事業化に進める考えだ。

シールドトンネルの工事のイメージ(相鉄・東急直通線)。【撮影:草町義和】

臨海地下鉄は東京駅(仮称)と有明・東京ビッグサイト駅(仮称)を結ぶ約6.1kmの地下鉄新線の構想。現在の想定では全線をシールドトンネルで建設し、駅部は東京駅と新銀座駅(仮称)を非開削工法で建設する。それ以外の駅は開削工法を基本としつつ非開削工法を採用する可能性もある。

調査ではルートや車両基地、営業路線との地下接続部について計画・検討の深度化を図る。また、シールド・非開削・開削の各種工法のトンネルについて概略設計などを行う。

臨海地下鉄のルート。【画像:国土地理院地図、加工:東京都】

臨海地下鉄は東京都が2022年11月に事業計画案を公表。今年2024年2月には東京都と鉄道・運輸機構、東京臨海高速鉄道の3者が事業化に向けた事業計画の検討を行うことで合意した。

概算事業費は約4200~5100億円。鉄道・運輸機構が整備主体として建設し、完成後はりんかい線を運営する東京臨海高速鉄道が営業主体として運営することが考えられている。

《関連記事》
東京都の臨海地下鉄「りんかい線の第三セクター」参画へ 羽田空港乗り入れを視野
鉄道・運輸機構「技術センター」設置 時代ニーズに対応したプラットフォーム目指す