高松琴平電気鉄道(ことでん、香川県)は8月30日、同社が保有する「レトロ電車」の全4両を使用する特別運行を実施する。
従来の特別運行と異なり、乗車できる人数を大幅に減らして実施。乗車に際しては事前の申し込みが必要だ。参加人数は午前と午後でそれぞれ78人とされているが、ダイヤなどは明らかにしていない。応募は8月2日17時まで、ことでんのウェブサイトで受け付ける。
ことでんは新型コロナウイルスの感染予防対策を行いながら開催するとしており、応募者に対してはマスク着用などの対策を求めるほか、検温も実施する。当日の体温が37.5度以上の場合や、せきなどの症状がある場合は乗車できない。また、新型コロナウイルスの今後の状況によっては特別運行を中止する場合もあるという。
ことでんが保有している「レトロ電車」は、1925~1928年に製造された23号・120号・300号・500号の4両。現在は定期運転の列車では使われていないが、年に何回かの特別運行で運転されている。
いずれも製造から90年以上が経過しており、保守費用がかさんでいることから、ことでんは4両の廃車を決めている。当初の計画では、23号が今年2020年5月3・4日の特別運行を機に引退し、続いて500号がシルバーウィークに引退。残る120号と300号も来年2021年のゴールデンウィークには引退する予定だった。
今年2020年は新型コロナウイルスの影響で特別運行が中止されていたが、8月は事前予約方式で実施されることに。本来は5月で引退するはずだった23号も運転される。