JR東日本2019年度の輸送密度など公表 ほぼ全線で減少、新幹線は4.8~7.9%減



JR東日本はこのほど、昨年度2019年度の各線の利用状況を発表した。ほぼすべての路線が前年度2018年度を下回っており、新型コロナウイルスなどの影響が大きかったとみられる。

台風19号で被害を受けた北陸新幹線の長野新幹線車両センター。【丸岡ジョー/写真AC】

公開されたのは、各線区の1日1km平均通過人員(旅客輸送密度)と年間の旅客運輸収入。一部バス代行輸送だった常磐線は参考値。一部の区間がバス高速輸送システム(BRT)による代行輸送だった大船渡線と気仙沼線は、路線全体の輸送密度を公表していない。

新幹線の輸送密度は、東北新幹線が5万9301人で、前年度に比べ4.8%減少した。これに上越新幹線の4万3424人(6.1%減)、北陸新幹線の3万4125人(7.9%減)が続く。北陸新幹線は新型コロナウイルスのほか2019年の台風19号の影響もあり、減少率がとくに高くなったとみられる。

在来線の輸送密度で最も大きかったのは山手線で、前年度に比べ1.2%減の112万1254人。これに赤羽線(埼京線の池袋~赤羽間)の74万7326人(0.7%減)、東海道本線の36万6195人(0.4%減)が続いた。これ以外の路線も、上越線と気仙沼線(鉄道区間のみ)を除いて減少。減少率が最も大きかったのは大湊線(7.8%減)だった。

利用者が1.8%減少した山手線。【撮影:草町義和】

在来線の場合、都市部の路線の減少率は0~1%台と比較的小さく、地方路線の減少率は比較的高めだが、東北新幹線より減少率が高い路線は全66線中12線と比較的少なかった。新幹線は中長距離の都市間輸送を担う列車しか走っておらず、「越境移動」の自粛圧力を受けやすかった一方、在来線は都市間輸送の特急列車だけでなく通勤通学など普段の生活で利用しなければならないケースが多かったため、減少幅が小さくなったとみられる。

運輸収入が最も多かったのは東北新幹線で3762億9500万円。在来線では東海道本線の2340億5600万円が最も多かった。最も少なかったのは気仙沼線(BRT区間を含む)の900万円。代行バスやBRTの区間を含まない路線では陸羽東線と北上線(6700万円)が最小だった。

2019年度の利用状況には、新型コロナウイルスの緊急事態宣言が発出された今年2020年4月以降のデータが含まれておらず、本年度2020年度の利用状況はさらに悪化するとみられる。