JR北海道のキハ40形で宗谷本線の急行塗装を再現 記念切符の購入者の投票で決定



JR北海道はこのほど、同社が保有するキハ40系気動車に、かつて宗谷本線の急行「宗谷」などで運用されていたキハ400系気動車の塗装を施すことを決めた。秋頃から定期列車で運用する。

宗谷本線キハ400系の塗装を施したキハ40形のイメージ。【画像:JR北海道】

キハ400系の塗装が施されるのは、旭川運転所に所属するキハ40系のキハ40形1両。白とグレーの2色をベースに、赤と緑の帯が入る。

キハ400系はキハ40系の改造車だったため車体の外観は似ているが、JR北海道は「既存のキハ40車両に対し車体形状の異なる(窓・屋根上等)キハ400の塗装を施すため、当時の姿を完全に再現するものではありません」としている。また、車内設備はキハ40形のままで変更しない。

キハ40系は、1977年から1982年にかけて製造された国鉄の普通列車用の気動車。運転台が車体の両側に付いているキハ40形と、片方だけ付いているキハ47形とキハ48形があり、北海道の国鉄線ではキハ40形とキハ48形が導入された。現在のJR北海道はキハ40形のみ運用している。

キハ400系はキハ40系のエンジンを換装して出力の向上を図った車両で、宗谷本線の急行「宗谷」などで1988年から2000年まで使われた。

JR北海道は昨年2019年11月、かつて北海道を走った気動車の塗装をキハ40形で再現する企画を発表。キハ40形を改造した観光車両「山明号」「紫水号」の運転開始を記念した「北の40 記念入場券」を発売し、この切符の購入者に六つの塗装案のなかから一つを選んでもらい、最多得票の塗色を復活させるとしていた。