内房線の江見駅が郵便局と「合体」 切符やICカードを販売、荷物電車のポストも



駅と郵便局が「合体」――JR東日本と日本郵便は7月9日、内房線の江見駅(千葉県鴨川市)と江見郵便局の業務を一体化すると発表した。江見駅の敷地内に整備した新しい郵便局舎を8月31日から使用開始する。

江見駅郵便局の外観イメージ。【画像:JR東日本・日本郵便】

江見郵便局は江見駅敷地内の新郵便局舎に移転し、「江見駅郵便局」に改称。郵便局としての業務のほか駅の窓口としての業務も行い、乗車券や定期券、ICカードのスイカ(無記名式)の発売、スイカへのチャージ、精算、列車の発車時刻・運賃の案内を行う。局舎内は列車の待合室としても利用できる。

また、江見駅郵便局の前には、かつて郵便物を運んでいた郵便・荷物電車をイメージしたラッピングを施したポストを設置。新たに風景入り日付印の押印サービスや、JR東日本千葉支社のマスコットキャラクター「駅長犬」と日本郵便キャラクター「あるぽすくま」をデザインした小型記念日付印の押印サービスも始める。

郵便局窓口としての営業時間は、郵便・物販サービスが平日(12月31日~翌年1月3日を除く)の9~17時で、土曜・休日は取り扱わない。駅窓口としての営業時間は郵便局窓口の貯金・保険サービスと同じ平日の9~16時だ。

JR東日本と日本郵便は2018年6月、地域・社会の活性化に関する協定を締結。この一環として駅と郵便局の機能連携が考えられ、江見駅で駅と郵便局の業務を一体的に行うことになった。

国鉄時代の1970年代に駅員のいない無人駅になったものの、鴨川市に乗車券の販売業務を委託し、完全な無人化は回避された。しかし、昨年2019年に委託契約が解除され、完全な無人駅になっていた。近年の同駅の乗車人員は、1日平均で70~80人。

江見駅郵便局の局内イメージ。【画像:JR東日本・日本郵便】
かつての郵便・荷物電車のデザインでラッピングしたポストのイメージ。【画像:JR東日本・日本郵便】