ホルムズ海峡封鎖で「鉄道貨物輸送ルート」サウジアラビア開設、ヨルダンへ迂回



サウジアラビア鉄道公社(SAR)は3月26日、ペルシャ湾岸と陸上国境の検問所を結ぶ鉄道貨物輸送ルートを開設したと発表した。ホルムズ海峡の封鎖を受け、代替輸送の強化を図る。

サウジアラビアの貨物列車。【画像:Zach1055/wikimedia.org/CC BY-SA 4.0】

SARが開設したのは、ペルシャ湾岸のダンマームやシュバイルにある港とサウジアラビア・ヨルダン国境のアル・ハディサ検問所を結ぶ貨物専用の鉄道ルートで全長約1700km。ヨルダン方面に迂回することでホルムズ海峡を経由せずサウジアラビアを出入国する貨物輸送ルートを確保する。

中東各国の位置と主な鉄道のルート。【画像:OpenRailwayMap/OpenStreetMap、加工:鉄道プレスネット】

ホルムズ海峡はペルシャ湾と外海につながるオマーン湾のあいだにある海峡。ペルシャ湾岸には多数の産油国があることから、世界の海上原油貿易の2割以上がこの海峡を通過しており、それ以外にもコンテナ貨物などが通過している。米国とイスラエルが2月、湾岸諸国の一つであるイランに対し、武力攻撃を開始。イランは報復としてホルムズ海峡の封鎖を行っており、世界経済に大きな影響が出ている。

ペルシャ湾岸では、クウェートからサウジアラビアやバーレーン、カタール、アラブ首長国連邦(UAE)を経てオマーンに至る「湾岸鉄道」の構想が以前からある。この構想はホルムズ海峡の外側まで延び、同海峡の有事にもある程度は対応できることになる。しかし過去の各国の関係悪化などから計画は進展していなかった。

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