箱根登山電車の新型車両「4000形」車内外のデザインなど公表 14年ぶり新造



小田急箱根は12月23日、鉄道線(箱根登山電車)に新型車両「4000形」を新造導入すると発表し、あわせて車体や車内のデザインを公表した。老朽化に伴い引退する戦前製の電車3両の後継になるもの。2028年度の導入を予定している。予定通り導入された場合、箱根登山電車に新造車両が導入されるのは14年ぶりになる。

箱根登山電車4000形の外観イメージ。【画像:小田急箱根】

4000形は3両固定編成の新型電車で、開発コンセプトは「心躍る時間(とき)を提供する」。小田急箱根の経営理念「箱根に関わるすべての『ひと』を大切に『心躍る時間(とき)』を創造し、未来へつないでいきます。」を体現するという。

車体は全ステンレス製。外観デザインは前面に大型曲面ガラスを採用し、箱根登山電車としては初めて流面形のデザインにする。展望性と柔らかな印象をまとったスタイリッシュで親しみやすいフォルムを実現するという。

車体のカラーリングは赤をベースとし、メインカラーには小田急箱根オリジナルカラー「バーミリオンはこね」を採用する。赤は箱根登山電車と姉妹鉄道提携を結んでいるレーティッシュ鉄道(スイス)のイメージカラーだ。また、シルバーのラインカラーで車体を装飾。3両編成の一体感を生み出すともに、箱根湯本を起点とした箱根回遊旅行を象徴し、地域と列車の調和を表現するという。

車内は3000形電車「アレグラ号」中央部と同等サイズの大型窓や、窓側に向けて角度を付けた座席を一部に採用するなどし、車窓から箱根の自然を楽しめるようにする。また、箱根伝統の寄木細工のデザインを内装に取り入れ、車窓と一体的に華やかな空間を演出するという。

4000形の車内イメージ。【画像:小田急箱根】

先頭車両は前方の景観を楽しむ展望車。中間車両は大きいロングシート席などを設け、くつろぎや交流の空間とする。ボックスシートは片側座席を1列として座席幅と通路幅を拡大。このほか、先頭車には車椅子などで利用できるスペースを設けるほか、大型の手荷物も収納できるラゲッジスペースを初めて導入する。

ボックスシートは片側を1列として座席幅と通路幅を拡大する。【画像:小田急箱根】

走行装置はVVVF制御装置を採用するとともに、回生ブレーキでエネルギー効率の向上を図る。電力消費は100形との比較で約45%削減されるという。

小田急箱根は今年2025年10月、戦前に導入されたモハ1・2形電車3両(104・106・108号)の運行を2028年1月限りで終了すると発表。この3両の代替として新型車両を導入するとしていた。

小田急箱根によると、車両の開発コンセプトとデザインは同社社員が検討したという。同社は「外観は次の100年を担う洗練されたフォルムを、室内はこれまでの100年と変わらない『おもてなし』の心を体現します」とアピールしている。

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