奈良県の山下真知事と橿原市の亀田忠彦市長は11月4日、橿原市内の近鉄橿原線・八木西口~畝傍御陵前に構想している医大新駅(仮称)の周辺まちづくり事業について、事業地の拡大を決めたと発表した。従来のアリーナに加えて民間の商業施設なども整備する。

これまでの整備案では、医大新駅予定地の西側にある県有地と市有地を「PFI事業エリア」として県立の新しいアリーナを整備。PFI事業エリア外の東側の県有地は医大付属病院の駐車場エリアとすることが考えられていた。
山下知事と亀田市長が今回発表した整備案では、西側に加え東側の県有地や市有地もPFI事業エリアに追加。さらに県有地の南側にある民有地もPFI事業エリアに加える。これによりPFI事業エリアの面積は約3ha拡大する見込み。


奈良県の山下真知事によると、この民有地は現在ため池で地元の土地改良区が所有しているが、現在は農業用水の利用がほとんどない。これを橿原市が購入してPFI事業エリアに加えるという。
西側は従来通りアリーナを整備する方針。東側には民間からの提案による収益施設を整備し、そのなかに駐車場も整備するイメージだ。また、医大新駅をまたぐ自由通路を延長し、西側のアリーナと東側の民間収益施設を直接結ぶことも想定している。

山下知事は民間収益施設について「たとえば商業施設や宿泊施設、健康作りの施設、いろんなものが考えられる」と話し、亀田市長も「にぎわいのある街という形で、さまざまな施設を民間から提案していただきたい」と述べた。
奈良県と橿原市の2者によると、橿原市長が東側の土地も含めた一体的なまちづくりについて奈良県に相談。事業地の拡大により民間活力の導入による事業化の可能性が高まることが確認されたとして、東西一体の開発を決めたという。

2者は今後、まちづくり事業の実施方針を策定して公募を実施し、2027年度までに事業者を選定。アリーナと自由通路を2030年度に完成させ、2031年度以降に民間収益施設を整備する考えだ。来年度2026年度には奈良県がプロジェクトチームを設置して体制の強化を図り、橿原市は県のプロジェクトチームと連携できる体制を整える。医大新駅は2027年度に工事着手し、従来の方針通り2030年度の開業を目指す。
《関連記事》
・奈良医大新駅「近鉄も事業費負担」駅前に新アリーナ整備 関係3者が負担割合など合意
・近鉄の大和西大寺駅「高架化後のイメージ」奈良県が公表 協議難航で政府要望は見送り
・奈良医大新駅:近鉄橿原線・八木西口~畝傍御陵前(未来鉄道データベース)
