昔懐かしい客車列車が筑豊・北九州を一周 JR九州がツアー列車運行



九州旅客鉄道(JR九州)は12月22日、直方駅(福岡県直方市)を発着するツアー列車「筑豊 ・北九州 ラウンドトレイン」を運行する。

「筑豊 ・北九州 ラウンドトレイン」のイメージ。【画像:九州旅客鉄道】

肥薩線のSL列車「SL人吉」で使われている客車の50系を使用。けん引する機関車はディーゼル機関車になるとみられる。

運行ルートは直方→黒崎→門司港→田川後藤寺→新飯塚→直方。筑豊本線(福北ゆたか線)や鹿児島本線、日田彦山線、後藤寺線などを経由して一周する。門司港で自由散策の時間が設けられるほか、田川伊田では田川市の石炭・歴史博物館を見学する。

乗車に際してはJR九州営業部法人旅行センターに申し込む必要がある。旅行代金は大人9800円、子供8400円。また、一部の席は直方市のふるさと納税返礼品として設置される。

京都鉄道博物館(撮影当時は梅小路蒸気機関車館)で保存されている50系。【撮影:2015年4月、草町義和】

この列車で使われる50系は、1977年から1982年にかけて製造された国鉄の普通列車用の客車。「筑豊 ・北九州 ラウンドトレイン」が走る筑豊本線でも1978年に導入された。開発当時、機関車がけん引するタイプの普通列車は1920年代から1960年代にかけて製造された古い客車が使われていて、ドアは手動だった。50系では自動ドアを採用して安全性を向上している。

自走できる電車や気動車の普及により50系は徐々に数を減らし、定期列車での運用は2002年までに終了。現在は「SL人吉」用の50系など、臨時の観光列車用に改造された車両のみ運用されている。

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