JR東海「国鉄型車両」消滅へ 213系5000番代が引退、記念装飾やツアーなど



JR東海は2月5日、213系電車5000番代が3月初旬に引退すると発表した。引退まで記念装飾を施して運行するほか、4月以降は引退記念のツアーや撮影会なども行う。ツアー運行を含めた最後の営業運行は4月25日の予定。

JR東海の213系5000番代。【画像:taso583/写真AC】

213系は国鉄最末期の1987年3月に岡山エリアでデビュー。側面のドアは片側2カ所で座席は転換クロスシートを採用した。国鉄分割民営化後の1989年には、JR東海が213系5000番代を導入。岡山エリアの213系をベースに設計しつつ、ロングシートを増やすなどの変更が行われている。1991年までに28両(2両14編成)が製造された。

現在の5000番代は飯田線を中心に運用されているが、新型の315系電車の導入に伴い昨年2025年から順次引退している。JR東海では国鉄時代に製造された車両がすべて引退済みだが、国鉄時代の設計をベースとしてJR東海発足後に製造された「国鉄型車両」も213系5000番代の引退で消滅することになる。

飯田線の213系5000番代。【撮影:草町義和】

引退記念の装飾が施されるのは、213系5000番代で最後に引退する予定の6両(2両3編成)で、H1・H6・H13編成。JR東海の社員がデザインしたヘッドマーク2種を掲出するほか、登場当時にオレンジ色の帯にあしらわれていたJRロゴマークを復刻する。車内はこれまでの走行写真などを車内つりポスターなどとして掲出する。2月13日以降順次装飾し、3月13日まで運行される。

引退記念ツアーは4月4日に「復刻運転・初入線ツアー」を実施。4月25日には「お客様を乗せた最後の運行!!廃車回送ツアー」を実施する。

「復刻運転・初入線」の行程は、名古屋8時18分ごろ発→亀山→名古屋(通過)→清洲→名古屋(9番線経由)→(神領車両区内経由)→神領→名古屋→大府→武豊→大府→豊橋18時02分ごろ着。213系5000番代のH1編成とH6編成を連結した4両編成でJR東海の各線を巡る。かつて213系が走っていた関西本線を走るほか、客を乗せた状態としては西名港線と稲沢線、神領車両区内、武豊線を初めて走るという。

「廃車回送」のツアーとしての行程は、名古屋10時10分ごろ発→大垣車両区→廃車車両留置場所→浜松18時50分ごろ着。名古屋駅から廃車車両留置場所まではH1・H6・H13の3編成を連結した6両編成に乗車する。途中、通常は走行しない稲沢貨物線などを走行。現在は通常使用していない熱田駅下り3番線に停車してイベントを実施する予定だ。廃車車両留置場所から浜松駅までは213系5000番代以外の回送列車に乗る。

撮影会は4月4日、豊橋駅構内車庫線で昼の部1回(13時35分ごろ~15時ごろ)と夜の部2回(18時30分ごろ~19時15分ごろ・19時30分ごろ~20時15分ごろ)に分けて実施。昼の部はH13の2両編成、夜の部はH1・H6の4両編成を撮影できる。

飯田線の佐久間駅に入線する213系5000番代。【撮影:草町義和】

「復刻運転・初入線」と撮影会の参加は、ネット予約サービス「エクスプレス予約」「スマートEX」で販売される旅行商品を購入する必要がある。販売開始は2月13日12時から。「廃車回送」はクラブツーリズムのツアーとして販売される。販売開始は3月中旬ごろの予定。このほか、5月には213系から取り外した鉄道用品などのオークション販売がJR東海のネットショップ「JR東海MARKET」で行われる予定だ。

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