博多駅の線路上に複合ビル「計画中止」JR九州、工事費高騰で事業推進が困難に



JR九州は9月26日、博多駅(福岡市)の線路上にビルを整備する計画「博多駅空中都市プロジェクト」を中止すると発表した。工事費の高騰などで事業の推進が困難と判断した。

空中都市プロジェクトのイメージ。博多駅の在来線の線路上にビルを建設する計画だった。【画像:JR九州】

このプロジェクトは、博多駅の在来線の竹下寄り線路上にオフィスとホテル、商業からなる複合ビルを整備するもの。JR九州は2019年から検討を開始し、2022年3月に事業着手すると発表した。この時点では2028年末の完成を予定。現地ではビル工事に伴う仮設工事を実施したほか、2023年5月には空中都市プロジェクトへの対応や老朽化した施設の更新を目的とした線路切替工事を行っていた。

JR九州によると、線路上にビルを整備するという特殊性から施工の難易度が高く、これに加えて近年の工事費の高騰もあり、当初の想定より事業費が大幅に増加することが判明。建物の規模や用途などを見直して事業を進めることも検討したが、同社の取締役会は「実行可能な事業計画を策定することが困難」として計画中止を決定した。連結業績に与える影響は調査中という。

博多駅の在来線ホーム。【撮影:草町義和】

JR九州は「今後も地域の皆さまとともに、更なる発展が期待される博多駅周辺地区をはじめとした福岡市及び九州全域の魅⼒向上に取り組んでまいります」としている。

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