東京メトロ南北線の9000系「8両化」7編成に拡充 半蔵門線は新型導入を完了へ



東京メトロは半蔵門線の新型車両への更新や南北線の8両編成化を推進する。4月28日に公表した中期経営計画(2025~2027年度)に盛り込んだ。

2両増結して8両編成になった南北線の9000系。【撮影:鉄道プレスネット】

南北線の列車は従来6両編成だったが、2022年4月から8両編成の運転が始まった。ただし、東京メトロが南北線で運用している9000系電車は全23編成のうち1編成のみ8両化されており、それ以外の編成は6両のまま。同線に乗り入れている他社の車両は東急電鉄と相鉄の車両が全編成8両化されているが、埼玉高速鉄道の車両は6両編成だ。

中期経営計画では2025~2027年度に9000系の6編成を大規模改修にあわせて8両化し、合計7編成を8両にするとしている。

半蔵門線の18000系は2025年度に導入が完了する予定。【撮影:鉄道プレスネット】

東京メトロは現在、半蔵門線用の車両として1981年デビューの8000系電車と2003年デビューの08系電車に加え、2021年に営業運転を開始した新型車両の18000系電車を運用している。18000系は順次増備されており、老朽化した8000系の廃車が進んでいる。

中期経営計画では本年度2025年度に18000系の導入を完了する予定としており、それに伴い8000系が全車引退するとみられる。

日比谷線は2026年度にCBTCの導入を完了する。【撮影:草町義和】

このほか、無線式列車制御システム(CBTC)の導入や自動運転の導入に向けた取り組みを推進。CBTCは2026年度に日比谷線への導入を完了する予定だ。自動運転は2025年度から丸ノ内線で営業運転終了後に実車走行試験を実施。2027年度下期には自動運転レベル「GoA2.5」の一部導入を目指す。GoA2.5は運転士が乗務しないタイプの自動運転の一種だが、トラブル発生時の緊急停止操作や避難誘導のみ行う乗務員が乗務する。

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