兵庫県西宮市とJR西日本は3月25日、「まちづくりに関する包括連携協定」を締結した。新駅の検討なども含め、鉄道沿線のまちづくりの推進で連携する。

連携事項は、(1)駅南西地区の市街地再開発事業を契機としたJR西宮駅周辺のまちづくりに関すること、(2)ウォーカブルなまちなかづくりほか駅周辺地域の活性化及びにぎわい創出に関すること、(3)市南部地域におけるJR新駅設置や歩行者・自転車横断通路設置の可能性検討に関すること、(4)鉄道の利用及び沿線の安全・安心の向上に関すること--の4点。
JR西日本の近畿統括本部によると、「市南部地域におけるJR新駅設置」は東海道本線(JR神戸線)に新駅を整備することが可能かどうか検討する。現時点では新駅の具体的な場所を設定しているわけではなく、どこに設置するかも含めて実現の可能性を検討するという。

JR神戸線は尼崎市内の立花駅から芦屋市内の芦屋駅まで8.5kmのうち約5kmが西宮市域。大阪寄りから甲子園口・西宮・さくら夙川の3駅が設けられている。各駅間の距離は、立花~甲子園口が2.2km(尼崎市境~甲子園口は約0.5km)、甲子園口~西宮が2.5km、西宮~さくら夙川が1.5km、さくら夙川~芦屋が2.3km(さくら夙川~芦屋市境は約1km)。駅間距離は甲子園口~西宮が最も長い。

西宮市とJR西日本は「相互に連携・協力し、地域と鉄道が一体となった鉄道沿線のまちづくりを推進する」としている。
西宮市内ではJR新駅のほか阪急神戸線の尼崎市境(武庫之荘~西宮北口)で新駅が計画されている。2022年11月、尼崎市・西宮市・阪急電鉄の3者が新駅整備で基本合意。2031年度末の開業を目指して準備を進めている。
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