京都鉄道博物館は寝台特急「なは」の運行開始50周年を記念し、同館で収蔵している583系特急型寝台電車の先頭車(クハネ581-35)を使用したイベントを開催する。

開催日は3月8・9日の2日間。クハネ581-35のヘッドマークは現在「月光」を掲出しているが、この2日間は「月光」を11時まで掲出。11~13時は「なは」、13~15時は「有明」を掲出する。「なは」「有明」のヘッドマークはいずれも絵入りで複製。このほか、489系電車の先頭車(クハ489-1)のヘッドマークも「有明」に変更する。

このほか、クハ581-35の運転室(10時30分~15時45分)と客室(10時30分~16時15分を公開。1組1分の入替制で、運転室は乗務員室ドア付近からの見学になる。
客室では座席と寝台の転換作業の実演を3回(14時・15時・16時、各回20分)実施。見学に際しては入館券とは別に見学チケット(583円、60枚限定)を購入する必要がある。見学チケットは予約サイト「アソビュー!」で3月1日16時30分から販売する。
「なは」は国鉄時代の1968年に運行開始。当初は新大阪~西鹿児島(現在の鹿児島中央)を結ぶ昼行特急だったが、50年前の1975年から583系電車を使用する夜行の寝台特急に変わった。583系は昼行の座席特急と夜行の寝台特急のどちらにも使用できる構造。4人掛けボックス席を3段式開放B寝台に転換できる。「なは」で使われていた583系の場合、昼間は鹿児島本線の特急「有明」で運用された。

「なは」は運行区間の変更や機関車牽引の寝台客車への変更を経て、2004年以降は京都~熊本を結ぶ客車寝台特急に。2008年に廃止された。
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