阪神電鉄「青胴車」5001形の引退時期が決定 「1編成77万円」の記念企画も



阪神電鉄は11月27日、「青胴車」こと5001形電車の引退時期を発表した。引退に先立ち記念企画としてイベント列車や貸切列車を運行する。

阪神電鉄の5001形。【画像:特級呪物/写真AC】

5001形は1977年にデビューし、1981年までに32両が製造された普通列車用の電車。駅間距離が短いことから高い加減速性能を持ち、「ジェットカー」と呼ばれた。

車体は1959~1960年に普通列車用として製造された5101形・5201形と同様、上部をクリーム色、下部を青に塗り分けたデザインを採用。当時の急行列車用の車両は上部がクリーム色、下部が赤で塗り分けられて「赤胴車」と呼ばれていたことから、普通列車用の車両は「青胴車」とも呼ばれていた。

5001形は2020年代に入っても全32両が運用されていたが、老朽化やバリアフリーに対応した新型の5700系電車の導入に伴い、2021年から順次廃車。現在は4両1編成(第5025編成)のみ残っている。

5001形はそのデザインから「青胴車」と呼ばれていた。【撮影:草町義和】

引退記念のイベント列車は「HANSHIN ミステリー・エクスプレス 行先不明列車」と題し、今年2024年12月21日に運行。大阪梅田駅から尼崎車庫に向かうがツアーの性格上、阪神電鉄は詳細を公表していない。旅行代金は2万円で51人を募集。申し込みは阪神アイビーネットのウェブサイト「阪神ステーションネット」で12月3日23時59分まで受け付ける。

貸切列車は来年2025年1月14・16・20・31日に運行。5001形の4両1編成を貸切利用するプランで尼崎車庫~石屋川車庫を往復し、石屋川車庫で撮影タイム(約40分)が設けられる。各日とも1組限定(最大100人まで)で貸切代金は77万円。申し込みは「阪神ステーションネット」で2024年12月5日9時から12月15日23時59分まで受け付ける。

5001形は2025年2月に運行を終了して引退する予定。阪神電鉄は営業運行の最終日について、1月上旬ごろに案内する予定としている。

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