能勢電鉄は9月20日、国土交通省近畿運輸局長に鉄道旅客運賃の上限変更認可を申請した。認可された場合、能勢電鉄は来年2025年1月19日に運賃を値上げする。改定率は13.4%。
普通旅客運賃の上限は初乗り(2.0km以下)が現行160円のところ20円値上げの180円。2.1km以上の区間は30円値上げする。川西能勢口~平野5.2kmは現行230円から260円に。川西能勢口~日生中央10.8kmは現行320円から350円、川西能勢口~妙見口12.2kmは現行330円から360円になる。
定期旅客運賃の割引率は通勤定期を現在の37.5%から34%に縮小。通学定期は家計負担に配慮するとして現行金額を据え置くため、割引津は現在の59.7%から63.8%に引き上げる。上限額は1カ月で6.1~8.0kmの区間の場合、通勤は現行9970円のところ1910円値上げの1万1880円。通学は現行の6430円のままだ。
能勢電鉄が運賃を値上げするのは消費税率の引き上げによるものを除き、1995年以来30年ぶり。同社によると、利用者数は1995年度をピークに少子高齢化や周辺道路の整備などの影響で減少が続いており、2023年度はコロナ禍の影響もあって1995年度の54%まで減った。
一方で今後は電気料金や資材価格の高騰、金利の上昇もあって経営環境がさらに厳しくなり、老朽設備・車両の更新やバリアフリー化に必要な財源確保も困難になることから、運賃の値上げを申請したという。
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