長期運休控えたJR山田線「道床流出」など被害、運転見合わせ 盛岡で集中豪雨



JR山田線で8月27日、盛岡市内の集中豪雨により線路施設に被害が発生した。8月30日7時30分時点では盛岡~宮古の全区間で運転を見合わせている。被害状況の調査が続いており、復旧の見込みは立っていない。

山田線の列車。【撮影:草町義和】

JR東日本の盛岡支社によると、山岸~区界の複数の場所で被害を確認。8月28日14時時点では道床の流出や泥・草の流入、倒木、ケーブルの露出などが発生しているという。盛岡支社は「現在も被害状況の調査を継続しているため、今後も大きな被害箇所が確認される場合もあります」としている。

山田線の山岸~上米内で確認された被害。【画像:JR東日本】

代行バスは運行されてないが、岩手県北自動車(岩手県北バス)が運行する並行路線バス「106特急・急行バス」による振替輸送を実施中。4月からはJRの切符で「106特急・急行バス」を利用できるサービスの実証実験も行われている。

山田線は盛岡~宮古の102.1kmを結ぶ路線。秋季は落葉などによる車輪の空転で列車が大幅に遅れるトラブルが頻繁に発生している。今年2024年は落葉対策として一部区間を長期運休することが計画されていた。

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