水間鉄道「運賃改定」申請 2024年4月から20~30円値上げへ



水間鉄道(大阪府)は2月9日、国土交通省の近畿運輸局長に鉄道事業の旅客運賃上限変更認可を申請した。認可された場合、4月1日に運賃改定を実施して値上げする。改定率は17%。

水間鉄道の水間観音駅。【画像:梅さとちゃん/写真AC】

普通旅客運賃の上限は初乗り(1.5kmまで)が現行180円のところ20円値上げの200円に。1.5km超の区間は各距離帯で一律30円値上げする。貝塚~水間観音5.5kmは現行の300円から330円に改定される。

定期旅客運賃の上限は1カ月の場合、貝塚~水間観音で通勤が2070円値上げの1万2870円。通学は1550円値上げの7920円になる。1カ月の場合の平均割引率は通勤が現行38.1%のところ35%に引き下げられ、通学も現行の63.6%から60%に引き下げられる。

水間鉄道の現行運賃と改定運賃。【画像:水間鉄道】

水間鉄道によると、同社の鉄道輸送人員はモータリゼーションの進展による鉄道の利用機会の減少やコロナ禍による生活様式の変化などで減少。その一方、老朽化した設備の更新やサービスの高度化などに対応する必要がある。現在の運賃水準では安全性の維持などに限界があり、運賃改定を実施することにした。

2022年度の収支実績は2934万5000円の赤字。2024~2026年度の3年間合計の収支は現行運賃のままなら1億5197万5000円の赤字が見込まれるのに対し、運賃を改定した場合は3421万円の赤字に抑えられるという。

《関連記事》
小豆島のロープウェイに「鉄道むすめ」四国・離島初、水間鉄道でヘッドマーク列車
南海高師浜線の高架化工事「2024年4月上旬」完了へ 代行バス予定通り3年で終了