近鉄「増強ダイヤ」も大阪線の快急10両編成「消滅」 2024年3月16日ダイヤ改正



近鉄は1月16日、ダイヤ改正を3月16日に実施すると発表した。対象線区はけいはんな線を除く全線。需要回復や線区ごとの利用状況を考慮し、運転区間や列車種別、編成両数、発着時刻などを見直す。

大阪上本町行きの快速急行。【画像:エリザベス⭐︎/写真AC】

大阪線は平日朝、五位堂7時58分発の大阪上本町行き急行を増発するとともに、五位堂7時20分発の大阪上本町行き区間準急を急行に変更する。一部の準急は高安発とし、6両編成から8両編成に増強する。

一方、10両編成の快速急行は平日と土曜・休日ともに、すべて8両編成に変更され消滅する。

京都線・橿原線では、平日昼間の急行の運転本数を1時間あたり3本から4本に増発。京都駅の場合、11~14時台に発車する急行は毎時1分・20分・40分だが、改正後は毎時1分・20分・31分・40分になる。

京都線の京都駅を11~14時台に発車する急行の時刻。【画像:近鉄】

難波線・奈良線は始発列車の運転時刻を繰り上げ。大和西大寺5時00分発の大阪難波行き区間準急を新設し、大和西大寺駅からの始発列車を16分繰り上げる。

南大阪線は平日の夜間、大阪阿部野橋駅を21~22時台に発車する一部準急の車両数を増やす。現在は4~5両編成の列車を6~7両編成に変更する。吉野線は平日、橿原神宮前7時03分発の六田行き普通列車と六田7時55分発の橿原神宮前行き普通列車を増発する。

長野線は平日、河内長野5時29分発の大阪阿部野橋行き準急を5時24分発に変更し、河内長野駅からの始発列車を5分繰り上げる。鈴鹿線では平日の18~19時台、運転本数を1時間あたり3本から4本に増発する。

鈴鹿線の平田町駅を18~19時台に発車する列車の時刻。【画像:近鉄】

特急列車は停車駅の追加や運転区間の縮小などを実施。土曜・休日の大阪難波9時45分発の鳥羽行きを9時40分発に変更し、停車駅に名張・伊勢中川・松阪・五十鈴川の各駅を追加する。土曜・休日の大阪上本町9時12分発の賢島行きと近鉄名古屋9時10分発の賢島行きは鳥羽行きに短縮。ただし多客時は賢島駅まで運転する。

平日の大阪阿部野橋18時40分発の吉野行きは橿原神宮前行きに変更。平日の大阪阿部野橋19時10分発の吉野行きは2両編成から4両編成に変更する。土曜・休日の吉野5時57分発の大阪阿部野橋行きは橿原神宮前6時42分発の大阪阿部野橋行きに変更。土曜・休日の吉野9時04分発の大阪阿部野橋行きは多客期に運転する不定期列車に変更する。

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