米サンフランシスコ「BART」旧型車が引退 営団千代田線6000系に影響



米国サンフランシスコの都市鉄道「ベイエリア高速鉄道」(BART=バート)で旧型車両の定期運行が終了し、9月11日にすべての列車が新型車両に置き換えられた。

定期運行を終了したBARTの旧型車両。【画像:Willem 90/wikimedia.org/CC0 1.0】

BARTは1972年に開業。1960~1990年代に製造された旧型車両はドアが片側2カ所しかなく、乗り降りに時間がかかるという問題を抱えていた。2010年代からドアを片側3カ所に増やして乗降時間の短縮を図った新型車両が導入され、旧型車両は順次引退していた。

旧型車両のうち1972年の開業時に導入された「A class」は先頭部に左右非対称のデザインを採用したのが特徴的で、営団地下鉄(現在の東京メトロ)が次世代の地下鉄車両として開発した千代田線6000系電車(1968~1990年製造、2018年引退)のデザインにも影響を与えた。

左右非対称のデザインは千代田線6000系のデザインにも影響を与えた。【画像:たもぞう/写真AC】

BARTを運営するサンフランシスコ・ベイエリア高速鉄道公社は今後、イベント列車などで旧型車両を運用するが、遅くとも2025年までに運用を終了する方針。来年2024年ごろには最後の運行を記念した正式な引退式典を行うとしている。

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