【編集部だより】「MaaS」って結局何なのさ



《編集部O原》です。最近、「マース」という言葉を聞くことが増えました。JRや大手私鉄の関係者に会うと、まるで示し合わせたかのように「これからはマースに力を入れていきます」という言葉が出てきます。

で、「マース」って何なのか。これがいまいちよく分からないのです。

アルファベットで書くと「MaaS」。「Mobility as a Service」の略とのこと。露木伸宏「MaaS(モビリティ・アズ・ア・サービス) について」『国土交通政策研究所報』第69号2018年夏季、国土交通政策研究所報によると、マースとは「ICTを活用して交通をクラウド化し、公共交通か否か、またその運営主体にかかわらず、マイカー以外のすべての交通手段によるモビリティ(移動)を1つのサービスとしてとらえ、シームレスにつなぐ新たな『移動』の概念」だそうです。

えーと、何言ってるのかさっぱり分からない。

この論文の続きには「利用者はスマートフォンのアプリを用いて、交通手段やルートを検索、利用し、運賃等の決済を行う例が多い」とあるので、乗り継ぎ検索アプリや運行情報アプリ、タクシーの配車アプリなどを統合したアプリで、しかも切符の予約や購入もできる機能を加えたってことなんですかね?

何となく分かるような、分からないような……。乗り換えが多いルートでも、ひとつのアプリでいろいろな手続きが一発で済めば、確かに便利だとは思います。鉄道をはじめとする公共交通の活性化にもつながるでしょうし。

しかし、それなら「マース」とか意味がよく分からない言葉を使うより「交通統合アプリ」とかにすれば、もう少し分かりやすいんじゃないですかね。