新京成電鉄「運賃値上げ」国交相が認可 6km以上は認可額より安く



国土交通大臣は6月2日、新京成電鉄が申請していた旅客運賃の上限変更を認可した。これを受けて新京成電鉄は同日、実際に適用する運賃(実施運賃)を届け出た。10月1日に新京成線の運賃を値上げする。

新京成線の列車。【撮影:草町義和】

普通旅客運賃は初乗り(1~5km)が現行でIC147円・切符150円のところ、それぞれ20円値上げしてIC167円・切符170円に。これ以外の距離帯は10円の値上げで、10~13kmは現行でIC199円・切符200円のところ、IC209円・切符210円に改定される。

普通旅客運賃の現行運賃と改定運賃(実施運賃)、認可された上限運賃。上は1円単位=ICカード運賃で下は10円単位=切符運賃【画像:新京成電鉄】

定期旅客運賃は通勤定期の平均割引率を現行39.9%から38.8%に引き下げる。通学定期の平均割引率は現在と同じ67.7%を据え置く。1カ月の場合、10~13kmで通勤定期が680円値上げの7810円に。通学定期は300円値上げの4160円だ。

定期旅客運賃の現行運賃と改定運賃(実施運賃)、認可された上限運賃。【画像:新京成電鉄】

認可された上限額は普通旅客運賃の場合、すべての距離帯で20円の値上げだが、実施運賃は初乗りを除いて上限額より10円安い設定とした。定期旅客運賃も1~5kmの区間を除いて上限額より安くする。新京成電鉄は客の負担を考慮したとしている。

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