岳南電車が初の「夜行列車」運転 10km弱を5時間かけ2往復、駅そばや焼きたてパンも



「岳南夜行」の運転をPRする岳南電車のウェブサイト。【画像:岳南電車】

岳南電車(静岡県)は5月8日、同社が運営する鉄道線では初となる夜行列車「岳南夜行」を運転する。全長9.2kmの路線で全線の所要時間(片道)は通常20分程度だが、約5時間かけて走る夜行列車を運転する。

車両は9000形電車を使用。「岳南夜行」の専用方向幕(板)を前面に設置する。行程と停車駅は次の通り。

吉原駅受付(22時30分~23時15分)→吉原23時50分頃→岳南原田(夜食)→岳南江尾(トイレ休憩)→岳南富士岡→比奈→吉原(グッズ販売、トイレ休憩)→岳南江尾→吉原5時00分頃(朝食)→解散

沿線にある工場の夜景を楽しみながら、吉原~岳南江尾間を2往復する。岳南原田駅では駅構内にある名物駅そば店「めん太郎」が「岳南夜行」のために深夜開店して夜食を提供。吉原駅の近くにあるパンの人気店「あにぱんや」からも、焼きたてパンの朝食が提供される。

参加料金は1~2人で利用できる「ツインシート」が1万2000円。一人で利用できる「シングルシート」が8000円になる。予約は4月8日10時から岳南電車のネットショップ「GAKUTETSU STORE」で受け付ける。

岳南電車は昨年2020年、駅に留置した列車やホームで一夜を明かすイベント「ナイトステイホームIN吉原」や、終電後に線路内を歩いて工場夜景を楽しむ「岳鉄ナイトウォーク」などの「ナイトイベント」を行ってきたが、夜行列車を運転するのはこれが初めてという。