大井川鉄道のSL列車、閑散期でも「増発」4時間乗り続けプランや温泉連絡バスの運行も



大井川鉄道(静岡県)は1月30日、SL列車の増発と「温泉シャトルバス」の運転を2月から行うと発表した。水害で大井川本線の一部運休が続くなか、利用者が少ない2・3月の利用促進を目指す。

大井川鉄道のSL列車「かわね路」。【撮影:草町義和】

SL列車は現在、SL急行「かわね路号」として新金谷11時52分発の家山行きと家山14時59分発の新金谷行きの1往復が運行中。これとは別に2月4日~3月6日の月・土曜・休日を中心とした計17日、新金谷14時14分発の家山行きと家山12時52分発の新金谷行きを増発して2往復にする。

定期・臨時の「かわね路号」に4時間ほど乗り続けて新金谷~家山を2往復(4回乗車)する予約制プラン「どっぷりSL 汽車ざんまい」も企画。乗車席を各回ごとに変え(先頭車・最後尾・大井川川側・大井川川側の逆)、それぞれの座席を楽しめるようにする。一人あたりの旅行代金は大人9000円、中高生8000円、小学生5500円で昼食の弁当付き。1ボックス(4人分)を一人で独占するプラン(1万3000円)もある。

大井川鉄道が運行しているSL列車の客車内。【撮影:草町義和】

温泉シャトルバスは川根温泉ホテル14時15分→家山駅14時20分のダイヤで運行。家山駅で14時59分発のSL急行「かわね路号」に連絡する。運行日は2月4日~4月24日の土曜・休日を中心とした計40日。

3月下旬以降には花見向けの臨時SL急行に加え、電気機関車が牽引するEL急行も運転する予定。詳細は後日案内する。

大井川鉄道は2022年9月の台風15号で被災し、いまも大井川本線・家山~千頭が運休中。これに加えて例年2~3月は冬の閑散期で利用者が少ない。同社はSL列車の増発やSL列車に連絡する温泉シャトルバスの運行などで「自らを未来につなげてゆく最大限の挑戦を行ってゆくこととしました」としている。

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