神戸電鉄「バリアフリー料金」来年4月導入 中小私鉄初、ホームドアは整備せず



神戸電鉄は8月4日、国土交通省近畿運輸局に「鉄道駅バリアフリー料金制度」の導入を届け出た。来年2023年4月1日からバリアフリー料金の加算を開始。バリアフリー設備の整備費の一部として活用する。

神戸電鉄の列車。【画像:YAJIMAHIROYUKI/写真AC】

バリアフリー料金は神戸高速線を除く神戸電鉄の全線に設定。加算額は定期外が10円で、子供は料金加算後の大人の半額になる。通勤定期は1カ月380円・3カ月1080円または1090円・6カ月2050円または2060円。通学定期への加算は設定しない。

料金徴収額は2023年4月1日~2031年3月31日の期間で17億3600万円の見込み。バリアフリー設備の整備費は2021~2030年度の合計額を20億3400万円としている。エレベーターやエスカレーター、スロープなどを整備し、合計4駅で段差の解消を図る。ホームドアの整備は計画されていない。

バリアフリー料金制度は今年2022年8月4日までに神戸電鉄のほかJR1社(JR東日本)と大手私鉄6社(東武鉄道・東京メトロ・西武鉄道・阪急電鉄・阪神電鉄・小田急電鉄)が導入を届け出ているか、導入方針を発表している。中小私鉄が同料金の導入を発表したのは神戸電鉄が初めて。

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