真岡鉄道のSL列車に「幻の鉄道」ヘッドマーク 長倉線の遺構訪ねるツアー開催で



真岡鉄道(茨城県・栃木県)は4月24日、SL列車「SLもおか」に「幻の未成線『長倉線』オリジナルヘッドマーク」を取り付けて運行する。

「長倉線」ヘッドマークのイメージ。【画像:真岡鉄道】

同日実施されるツアー企画「SLもおか号に乗って、幻の未成線『長倉線』を歩こう!」に伴うもの。「SLもおか」を牽引する蒸気機関車C12形66号機の前面に掲出する。下館駅を10時35分に発車する下り列車のみ掲出し、上り列車では掲出しない。

長倉線は現在の真岡鉄道の終点・茂木駅から茨城県常陸大宮市長倉地区の約12kmを結ぶ計画だった国鉄未成線。戦前の1937年に着工したが、戦時体制への突入に伴い未完成のまま工事が中止された。現在も一部の区間で路盤やトンネルの遺構が残っている。

長倉線の跡地に残るトンネル。【撮影:草町義和】
長倉線の位置。茂木~河井間(赤)の路盤工事と河井~長倉間(ピンク)の用地買収が行われたが幻に終わった。【画像:国土地理院地図、加工:鉄道プレスネット】

地元の栃木県茂木町は長倉線の遺構を観光資源として活用。遺構を訪ね歩くツアーを2020年から実施している。4月24日実施のツアーは真岡鉄道旅行センターが企画した。

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